古い住宅を買うにあたり、最も大きな不安の一つは、建物の耐震性です。
現状の劣化度合いはもちろん、
そもそも「ちゃんと建てられているのか?」という疑問はなかなかぬぐえないものです。
現在の新築住宅の耐震基準は、2000年に決められたもので、それは14年前です。
もっとも大きな変更は、1981年にありました。それは、33年前になります。
築年数が14年より古いものは少し注意、
また、築年数が33年より古いものはより大きな注意が必要です。
住宅ローン控除は、木造一戸建の場合、築年数20年という制限を設けられています。
これより古い住宅は、建物の耐震性さえ、
建築士により確認できれば、住宅ローン控除が利用できます。
◆耐震基準を満たない建物でもあきらめる必要はありません。
まずは、築20年から築33年までの間にある建物の話をします。
この建物は、1981年の耐震性の基準を保っていますが、
現在の2000年の基準は満たしていません。
耐震診断をした場合、耐震基準を満たない可能性があります。
日本木造住宅耐震補強事業者協同組合が出しているデータによると、
おおむね70%程度は耐震基準を満たしていますが、そうでない場合もあります。
築33年より古い建物については、より古い1981年以前の基準で建てられていますので、
多くの建物が耐震基準を満たしていません。
老朽化を加味すると90%以上は耐震性を満たしていないという結果となります。
住まいを売ろうとする売主は、
自分で、耐震補強をして売るケースはまずありません。
買主が耐震補強をして、現在の耐震性を満たした住宅として入居することで、
はじめて耐震性について安心をえた中古住宅購入が可能です。
◆購入後リフォームと同時に耐震補強工事を実施し、ローン控除の対象に。
平成26年より、中古住宅購入後の買主により耐震補強工事を実施した場合でも、
その購入物件について、ローン控除の対象となることにルール変更がありました。
これは、不動産会社さんを含めてまだあまり知られていませんが、
実際は、中古住宅購入者にとって画期的なルール変更となっています。
中古住宅において、耐震性の安心感を得ることはもちろん、
そのうえ、いままで対象とならなかった築年数が古い、
耐震基準の満たない古い物件でもローン控除の対象となります。
こういった物件は、基本的に現在建物の価値評価が低く、
いわゆるお得な価格で売り出されている可能性があります。
その耐震補強工事が、もし助成金の対象となるようであれば、よりメリットがあります。
兵庫県、神戸市などでは、100万円を超える助成金をもらえる可能性もありますので、
皆様のパートナーである不動産会社さんに一度ご相談してみてください。
その他、兵庫県内の助成金、補助金の相談
耐震リフォームの相談、耐震診断の相談など
ご質問等がありましたら御連絡ください。