◆神戸市西区伊川谷町有瀬:建て替えか?リフォームか?
先日のご相談では、築25年を超えた住宅について、
どのように活かすべきかを迷われてました。
すでにお子様は大きくなられ、家をでて、
東京でお仕事され、家庭を築かれています。
有瀬はなんといってもバス便。
1990年代は、郊外で家族にとって住み心地のよい住宅であっても、
今は高齢のご両親お二人またはおひとりでお住まいされており駅までちょっと不便に感じますよね。
2階にあった以前の子ども部屋は、ほとんど触らない荷物しかありません。
お子さん、お孫さんが夏休みに実家にもどられても、
泊まるほどの場所もないし、車の置き場所も困ります。
さぁ、こんなときどうするか?建て替えか、リフォームか、という具合ですね。
◆月返済額に惑わされてはいけません。建て替え費用は莫大です。
1600万円の新築と600万円のリフォーム、どちらが安いですか?という話になります。
簡単な話、これは比較になりません。
もちろん、見た目の金額で1000万円の差があります。
そして、新築には、解体費用が必要です。
その上で、建物を建築している間3か月~4か月は引っ越ししていなければなりません。
その際にかかるもろもろの費用といえば本当に馬鹿になりません。
短期間、違う場所で生活を形づくる負担は金額でははかりしれないものがあります。
普通に考えればリフォームが安いに決まっています。
ただ、これをわかりにくくするのが、住宅ローンです。
新築を35年ローンで金利1.0%で1500万円借りると
月返済額4万2千円ほどです。
かたやリフォームローンの金利は、2.875%と高い場合が多い。
その場合、500万円を15年で借りると月3万4千円ほどかかります。
「月あたりこれぐらいしか変わらないのであれば、
建て替えた方がいいんじゃないの?」って思ってしまうわけですね。
ローンって怖いものです。
◆大金を払ったお住まいに、さらに金を払って捨てないでください。
今のお住まいには30年かけてお金をつぎ込んできています。
それだけの資産に、まだ、解体費というお金を払って、
なくしてしまおうというのですから、もったいないにもほどがあります。
実はこれは、日本の税制上の問題などが絡んでおり、今後の課題となっているので、
建物価値の査定については、今後大きな改革が予測されます。
築20年でも、建物の価値がゼロにならないようにです。
ただ、その築20年の家が、あと何年住めるのかということも気になるところです。
そのためには、今の状況をまず確認することが重要です。
どのように活用できるのか、いくらで売ることができるのか、
本当の資産価値を適切に見定めなければなりません。
解体して、新築するぐらいであれば、売却して、他の場所で新築買った方が良いのではないか、
など、しっかりとした調査にもとづいて検討されることが、
無駄のない住まい探しにつながりますね。